シリンダチャックで開き方向、閉じ方向それぞれにオートスイッチがあるとします。
この場合、チャックの開き端はチャックが開ききっていることを確認する為に使用されます。
閉じ端は使用方法により役割が異なり、次の2つの設置方法が考えられます。

閉じ端センサの設置パターンと特徴
ストロークの中間(ワーク把持位置)に配置
- センサONでワーク把持状態を検出
- 多品種対応時はセンサ位置の変更が必要な場合がある
- 断線時に把持ミスとして異常検出が可能
ストロークのエンドに配置
- センサONでチャックミスを検出
- 多品種対応時でもセンサ位置の変更は不要
- 断線時に異常検出できず把持判定をしてしまう
センサのON/OFFによるチャック状態の判定
ストロークの中間(ワーク保持位置)に配置
開き端 | 閉じ端 | 状態 |
OFF | OFF | チャックミス |
OFF | ON | ワーク把持 |
ON | OFF | チャック開き |
ON | ON | センサ異常 |
ストロークのエンドに配置
開き端 | 閉じ端 | 状態 |
OFF | OFF | ワーク把持 |
OFF | ON | チャックミス |
ON | OFF | チャック開き |
ON | ON | センサ異常 |
まとめ
どちらの配置が最適かは、機械の使用条件やワークの種類(単一品種か多品種か)により左右されると思います。
私は「ストローク中間に配置」してワーク保持を直接検出する方式を基本としています。
ただし、多品種対応時にセンサの段取りが問題になる場合は、
「ストロークエンドに配置」あるいは閉じ端センサは使用しないという選択をとる場合があります。
ストロークエンド付近でチャックする場合、チャックミスとワーク保持の区別ができなくなる場合があり
その場合も閉じ端センサは使用しない、という選択をとっています。
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